
理工学部機械電気創造工学科 福田翔准教授と赤坂亮教授は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA、東京都)宇宙探査イノベーションハブが実施する(Moon to Mars Innovation)第13回研究提案募集(RFP)において、ゲームチェンジ型課題「月面用ヒートポンプシステムに関する研究」に採択内定しました。本研究は、高砂熱学工業株式会社(東京都)、国立研究開発法人産業技術総合研究所(東京都)、JAXAと連携し、共同で実施されます。
宇宙空間では真空環境のため、探査機などの機器で発生する熱は放射(輻射)によって外部に放熱されるのが一般的です。しかし月面では、昼夜の温度差が極めて大きく、周囲温度が電子機器の設計許容温度を大幅に上回る高温環境となる場合も想定されており、従来の放熱方式では十分な熱制御が困難とされてきました。その結果、機器が高温となり故障のリスクや放熱パネルの大型化・重量増加といった課題が生じます。
福田准教授は、熱工学・伝熱工学を専門とし、これまでに環境負荷の低い冷媒を用いた冷凍・空調機器における凝縮・蒸発時の熱伝達特性や装置全体の性能評価に関する研究に取り組んできました。
また、赤坂教授は、冷凍・空調機器に用いられる冷媒の熱物性研究を長年にわたって牽引してきた研究者であり、環境負荷の低い冷媒に関する国際規格(ISO)の策定にも関与するなど、冷媒分野において世界的に高い評価を受けています。こうした国際的実績に裏付けられた赤坂教授の知見は、極限環境下での熱制御が求められる宇宙分野においても重要な基盤技術となります。
本研究では、福田准教授と赤坂教授が中心となり、熱工学および機械工学分野の専門的知見を生かして、月面環境を想定した熱制御技術の検討・解析を担当します。企業・研究機関との連携を通じて、学術的知見にとどまらず、実装を見据えた研究開発を進めていきます。
研究期間は2026年4月から2028年3月までを予定しており、今後は地上実証を経て、軌道上、さらには月面での実証も見据えた段階的な研究開発が計画されています。
【機械電気創造工学科/産学共創・研究推進本部】




