
地域共創学部地域づくり学科緒方泉特任教授は、博物館の持つ癒しやリフレッシュ効果を血圧や心理測定で数値化し健康促進・維持や疾病予防に活用する「博物館浴®※1」の研究(実証実験)を進めています。
2020年よりスタートした本研究は、これまでに北は釧路、南は宮古島と日本全国の博物館の協力を得て進められ、10月9日(木)、北九州市立美術館で100回目となる実証実験を行いました。同館では、高齢者を対象に、美術館の建物を内や外から眺めたり、景色や彫刻作品などを鑑賞したりする「見る」「歩く」活動前後での生理・心理測定を実施。リフレッシュ効果を科学的に分析しました。
また10月20日(月)には、国立西洋美術館で新たな複数の測定機器を用いたパイロット実験を実施。東京大学先端科学技術研究センター吉村有司特任准教授による作品鑑賞軌跡や滞在時間などを測定する人流調査に加え、株式会社Yume Cloud Japan(本社:山形県米沢市)が提供する3種類の測定機器を活用し、展示鑑賞をする人々の生理・心理状態に与える影響を科学的に検証しました。
今後は「博物館浴」の社会実装にむけて、パイロット実験の成果を踏まえた実験方法を整理し、さらなるビッグデータ(大規模データ)の収集へと研究は新たなステージに進んでいきます。
※博物館浴:博物館見学を通して、博物館(博物館法に定める施設の総称:歴史、美術、自然史、動植物)の持つ癒し効果を人々の健康増進・疾病予防に活用する活動

【産学共創・研究推進本部】




