9月19日(金)、グランキューブ大阪で行われた「第67回建築士会全国大会おおさか大会」の防災まちづくりセッションにおいて、建築都市工学部住居・インテリア学科の近藤岳志講師(一級建築士)が講演を行いました。
同大会は、全国の建築士の連帯意識の向上、建築文化の発展への貢献、建築士と一般市民の交流を通じて建築への理解を深めることを目的に、毎年1回開催されています。
セッションテーマは「多様化する自然災害と南海トラフ巨大地震への備え~防災教育のすすめ~」。近藤講師は、木造住宅の耐震化普及に向けた建築士による防災講座の活動を紹介しました。近藤講師は13年前から、愛媛県、福岡県を中心に一級建築士として地域に貢献するため、これまでに約3,400人の方に対して防災講座を行っています。
今回は、建築士会メンバーで作成した手作りの倒壊模型を参加者の前で振動させ、不十分な補強の場合は倒壊させるなどして、地震の恐ろしさや木造住宅の耐震化の重要性を伝える活動を紹介。現在、子どもたちへの防災教育の普及を目的とした、年に3〜4校の小中学校を対象に開講している防災訓練に併せた防災講座の事例についても報告しました。
加えて、講演で紹介した倒壊模型は、命を守る建物の構造を学ぶための「翻訳機」のような存在であり、子どもから大人に情報伝達できる仕組みづくりを目指すことや、耐震化が進まない理由の1つである「耐震化の必要性に関する意識不足」に着目した研究を進めていくことを説明しました。
会場からは、他県での講演依頼や倒壊模型についての図面提供依頼、模型の貸し出しの相談など、多くの要望・質問がありました。
各セッションの概要についてはコチラをご覧ください。
【住居・インテリア学科】