第61回昭和会展で入選!

 大学院芸術研究科博士前期課程2年白石元郁さん(大津高校)の作品「戦略Ⅰ」「戦略Ⅱ」「戦略Ⅲ」が、第61回昭和会展にて入選を果たしました。

 同展は、1965年から開催されている若手作家の発掘および育成を目的とした伝統ある公募展です。

 「戦略Ⅰ」はイワシ、ワイン、薬、ドライフルーツ、フォーク、懐中時計をモチーフにした91×91cmの油彩画で、イワシの複雑な色彩表現や、時間が止まったような静かな空間に異質な要素が並ぶ不思議な画面構成が特徴です。

 「戦略Ⅱ」はエビ、薬、ドライフルーツ、ワイン、鎖をモチーフにした53×45.5cmの油彩画で、水中で生きる生物と人間が医療や人工物によって生命をつなごうとする姿を対比させ、生命の在り方の違いを表現しています。

 「戦略Ⅲ」はコノシロ、懐中時計、クリスタルのフィギュア、ビー玉をモチーフにした53×45.5cmの油彩画で、食用として人間の都合で命を終える魚の姿と、それを日常として受け入れている私たち人間の存在を、一つの画面の中に落とし込んでいます。

 今回の作品制作について白石さんは「自身がもつ死生観を明確に表現することができました。制作では質感や重量感の表現を大切にしていますが、今回はそれに加えて、その場に漂う空気感や静けさ、緊張感も伝わるよう意識しました。人工物特有の硬さや冷たさを絵の具で表現することに苦労しましたが、生物の有機的な質感との違いを描き分けることで、画面全体の対比や意味がより伝わるよう工夫しました」と言います。

 白石さんは「憧れていた同展に入選することができて大変光栄です。歴史ある場で自身の作品を評価していただけたことは大きな励みとなりました。今後も作品制作に真摯に取り組み、より深くテーマを掘り下げながら表現を追求していきます」と語りました。

【大学院】

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