大学院芸術研究科博士後期課程の李启睿さんが「JPSノンフィクション写真賞」を受賞

 大学院芸術研究科博士後期課程3年の李启睿さんが、公益社団法人日本写真家協会(JPS)の「JPSノンフィクション写真賞」を受賞しました。

 受賞作品『北風が、記憶を揺らす』は、中国東北部・吉林省長春市九台区を舞台に制作した全30点の写真作品です。幼少期に祖母を亡くした記憶と深く結びついた場所である九台を舞台に、親族の姿や住まい、家族の古い写真、雪景色、変化する街並みなどを通して、家族の記憶と高齢化や若者の流出、地域開発によって移り変わる地方社会の姿を撮影しました。失われたものと今も残り続けるものとの距離を写真によって描き出しています。李さんは久しぶりに再会した親族や変化した故郷の風景と向き合いながら、「なぜ今この場所や家族を撮る必要があるのか」を問い続け、制作を重ねました。

 受賞に際し李さんは「この度は、評価をいただけたことを大変光栄に感じています。今回の受賞はこれまで続けてきた制作を見つめ直す大きな機会になりました。この作品は非常に個人的な家族の記憶から始まったものですが、そのような作品が自分自身の記憶を越えて、審査員の方々にも何かを伝えることができたことを嬉しく思います。また、作品制作について多くのご指導やご助言をいただいた百瀬俊哉教授にも、改めて心より感謝申し上げます。今回の受賞を励みに、今後も自分自身の経験と社会との接点を丁寧に考えながら、写真表現を深めていきたいと思います」と喜びを語りました。

 【芸術研究科】

 

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